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漱石再読の試み

 投稿者:断腸亭  投稿日:2015年 1月22日(木)07時04分54秒 118-86-154-133.kakt.j-cnet.jp
  通報 返信・引用 編集済
  最近になって、学生時代に読んだきりの漱石を読み返している。

漱石の作品は文章(日本語)は比較的平易だけれど、内容的には奥が深くて、青年時代の私にして、ほとんどちゃんと読めていなかったことを痛感。
また、明治期の風俗も、細かく書き込まれていて、その辺も、今回の再読では新たな発見をする思いである。

数日前に『それから』を読み終えて、今朝から『草枕』を読み始める。
学生時代に読んだときは、何てつまらない作品だと思ったのに、今回は、何て面白い作品だろうかと感心。

ただ、50年前の角川文庫版は、読んでいる内に装丁が崩れて壊れてしまったので、本屋に買いにゆく。

実は、岩波版漱石全集を持っているのだが、あんな重い本を持ち歩くわけにはいかない。
もったいない話だが、職場の近くの書店で、新たに文庫版を買うことにする。

ついでに、漱石の他の作品もたんまり買い溜めしておいた。
本は、痛むけど、腐らないのがありがたい。

今回、漱石の文庫版は、ほとんど岩波のものを買ったが、『草枕』だけは、新潮文庫版を買った。
カバーの絵が素晴らしかったから。
安野光雅の画であった。

ちょうど、作品中の次のような描写に相当するものと思われる。

「立ち上がる時に向うを見ると、路から左の方にバケツを伏せたような峰が聳えている。杉か檜か分からないが根元から頂きまでことごとく蒼黒い中に、山桜が薄赤くだんだらに棚引いて、続ぎ目が確(しか)と見えぬくらい靄が濃い。少し手前に禿山が一つ、群をぬきんでて眉に逼る。禿げた側面は巨人の斧で削り去ったか、鋭どき平面をやけに谷の底に埋めている。天辺に一本見えるのは赤松だろう。枝の間の空さえ判然(はっきり)している。行く手は二丁ほどで切れているが、高い所から赤い毛布(けっと)が動いて来るのを見ると、登ればあすこへ出るのだろう。路はすこぶる難義だ」(新潮文庫版『草枕』7頁)。

本屋で、こんなにたくさんの本を買うのは久しぶりである。

メモ;
漱石E-Text集。
http://www.aozora.gr.jp/index_pages/person148.html


http://danchotei.blog75.fc2.com

 
 
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